科学の独立、静かに崩れる~米助成金規則改定が映す日本の明日
本記事は、毎週発行しているメールマガジンで収集したニュースを中心に、科学技術政策関連ニュースを解説します。毎週日曜日に発行予定です。今回は先ごろ閣議決定された第7期科学技術・イノベーション基本計画について深掘りします。
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2026年5月末、アメリカ政府が一つの文書を公表しました。400ページを超えるその提案規則は、一見すると地味な「助成金の事務手続き」の改定にすぎません。
しかし中身を読み込むと、これは連邦政府が約80年かけて築いてきた科学研究のあり方を、根本から組み替えようとするものでした。
規則の名は「連邦財政支援に関する規則(Regulation for Federal Financial Assistance)」。所管は大統領府の行政管理予算局(OMB)です。
米医科大学協会(AAMC)のスコートン会長は、医療系メディアSTATへの寄稿で、40年を超える研究生活でこれほどの脅威を見たことはない、と書きました。
大げさな表現に聞こえるかもしれません。けれども規則本文を読むと、その危機感には確かな根拠があります。そして、これは決して「対岸の火事」ではないのです。
ここから先で、提案規則が研究の独立性に何をもたらすのかを一次資料に即して分析し、日本でじわじわと進む国家統制と重ね合わせ、私たち一人一人に何ができるのかを考えていきます。


