オフキャンパスという知恵は「毒饅頭」か〜統合イノベーション戦略2026を読む
本記事は、毎週発行しているメールマガジンで収集したニュースを中心に、科学技術政策関連ニュースを解説します。毎週日曜日に発行予定です。今回は先ごろ閣議決定された第7期科学技術・イノベーション基本計画について深掘りします。
メールマガジンの購読は以下から。
メールマガジンから厳選しピックアップした記事を以下に掲載しています。
先週は「骨太の方針」など政府の戦略を読み解きました。
そのなかで、今年の統合イノベーション戦略は例年より遅れているな、と書きました。こうしたなか、2026年7月10日、総合科学技術・イノベーション会議(CSTI)第85回本会議が開かれ、「統合イノベーション戦略2026」の案が答申として示されました。
本文はこちら。
この戦略は、2026年3月に閣議決定された第7期科学技術・イノベーション基本計画(2026〜2030年度)を「軌道に乗せる」ための初年度の年次戦略です。冒頭に掲げられたスローガンは「科学の再興――研究力を国力に」。Top10%補正論文数の国際順位を現在の世界13位から10年以内に3位へ引き上げる、という野心的な目標も引き継がれています。
報道では、2030年度までに博士号取得者を年2万人とする人材目標(日本経済新聞)や、「軍民両用」すなわちデュアルユース技術の産学官連携による推進(時事通信)が注目されました。とりわけ、2030年度を目途に国立研究開発法人にデュアルユース研究の拠点を整備するという方針は、共同通信も大きく報じています。
鍵となる言葉は「オフキャンパス」です。大学の外に、軍民両用研究のためのセキュアな場を作る。
実は私はかねてから、デュアルユース研究をやるならオフキャンパスで、と発言してきました。大学のキャンパス内に持ち込むより、はるかに筋がよいと考えているからです。その立場は今も変わりません。ただ、切り分けという知恵が本当に機能するには条件がある、とも考えています。有料部分では、戦略の全体像を整理した上で、オフキャンパス構想の意義と、それでも残る懸念――公開の自由を売り渡す毒饅頭にならないための条件――を掘り下げます。
本Letterは以下から購読できます。サポート会員になると、以下のより深い掘り下げ記事を読むことができます






