「大幅拡充」と「250校削減」は同居できるのか〜骨太・成長戦略・建議、三つの文書が研究現場に迫るもの
本記事は、毎週発行しているメールマガジンで収集したニュースを中心に、科学技術政策関連ニュースを解説します。毎週日曜日に発行予定です。今回は先ごろ閣議決定された第7期科学技術・イノベーション基本計画について深掘りします。
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2026年6月30日の夜、二つの重要文書の原案が相次いで公表されました。
一つは、経済財政諮問会議(第10回)で示された「経済財政運営と改革の基本方針2026」、いわゆる骨太の方針の原案です。
もう一つは、その45分前に開かれた日本成長戦略会議(第6回)が取りまとめた「日本成長戦略(案)」です。
そして、この二つに先立つ6月26日、財務省の財政制度等審議会(財政審)が「春の建議」を出していました。私はこれを前回のニュースレターで取り上げています。
さらにその前、6月24日には戦略17分野の官民投資ロードマップが公表され、これも記事にしました。
つまり、6月下旬のわずか一週間に、日本の科学技術・大学政策の骨格を決める文書が立て続けに出そろったことになります。
実はほかにもいろいろ出ており、「規制改革推進に関する答申」、女性版骨太の方針と言われる「女性活躍・男女共同参画の重点方針2026」なども重要資料です。なお、今年は「統合イノベーション戦略」が遅れているような感じですね。
多少前後するものの、こうした重要な文章がこの時期に出るのは毎年恒例のことで、いろいろな提言やロビー活動は、こうした政策決定の流れをみないといけないと言われています。
本稿では、まず「骨太」と「成長戦略」がそもそも何が違うのか、財務省の建議を含めてこれらの原案がどう組み上がったのか、その「政策のでき方」を整理します。そのうえで、研究現場に何が起きるのかを深掘りします。
特に注目したいのは、一つの矛盾です。骨太原案は運営費交付金や科研費の「大幅な拡充」を明記しました。しかし同じ時期の財政審建議は「大学を250〜400校減らせ」と迫っています。この二つは、両立するのでしょうか。
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