東京大学の改革は成功するか?

京都大学が三校目の国際卓越研究大学に認定される一方、東京大学は相次ぐ不祥事で審査が打ち切られる可能性が出てきました。執行部はガバナンス改革を掲げますが、部局の壁が高い旧帝大でそれは本当に機能するのでしょうか。そもそも「毒饅頭」とも呼ばれる卓越大に、認定されないほうが幸せかもしれない?——その行方を考えます。
榎木英介(カセイケン代表) 2026.07.19
サポートメンバー限定

 本記事は、毎週発行しているメールマガジンで収集したニュースを中心に、科学技術政策関連ニュースを解説します。毎週日曜日に発行予定です。今回は先ごろ閣議決定された第7期科学技術・イノベーション基本計画について深掘りします。

 メールマガジンの購読は以下から。

 メールマガジンに掲載した多数の記事から、一部の記事を厳選し、以下に掲載しています。

***

 二〇二六年七月三日、文部科学省は国際卓越研究大学の審査結果を公表し、京都大学を三校目の認定候補としました。すでに東北大学、東京科学大学が先行しており、これで有力校が着々と「認定校」に名を連ねていくことになります。

 ところが、日本の大学の代名詞ともいえる東京大学だけが、そこに入れずにいます。二〇二五年末の時点で「継続審査」とされ、そして七月十四日、松本洋平文部科学大臣は記者会見で、関連法人での不正流用が審査の欠格事由に該当するかどうかを確認すると述べました。事実上、審査の打ち切りにつながりかねない事態です。

 繰り返される不祥事、それに対して打ち出されたガバナンス改革。はたしてこの改革はうまくいくのでしょうか。そして——ここが本稿でいちばん考えたい点なのですが——そもそも東大は、卓越大に認定されないほうが幸せなのではないかとも思ったりします。

 東大出身者の端くれとして、母校のこれからを、少し立ち止まって見つめてみたいと思います。

 本Letterは以下から購読できます。サポート会員になると、以下のより深い掘り下げ記事を読むことができます。

この記事はサポートメンバー限定です

続きは、2588文字あります。

下記からメールアドレスを入力し、サポートメンバー登録することで読むことができます

登録する

すでに登録された方はこちら

サポートメンバー限定
三つの制度と「812校」——骨太が閣議決定でそっと書き足したもの 案か...
サポートメンバー限定
オフキャンパスという知恵は「毒饅頭」か〜統合イノベーション戦略2026...
サポートメンバー限定
「大幅拡充」と「250校削減」は同居できるのか〜骨太・成長戦略・建議、...
サポートメンバー限定
財政審・春の建議が確定させた「大学250〜400校削減」——審議会段階...
サポートメンバー限定
370兆円の「賭け」——戦略17分野ロードマップが研究現場に突きつける...
サポートメンバー限定
ゲノム編集ベビー禁止法案を読む──何が禁じられ、何が研究に残るのか
サポートメンバー限定
科学の独立、静かに崩れる~米助成金規則改定が映す日本の明日
サポートメンバー限定
「博士に年500万円」の前に、配布資料を開く——人材委員会・基本政策案...