「人社系のダウンサイジング」は、いつどこで決まったのか——8か月の経路と、戦い方の再考
本記事は、毎週発行しているメールマガジンで収集したニュースを中心に、科学技術政策関連ニュースを解説します。毎週日曜日に発行予定です。今回は先ごろ閣議決定された第7期科学技術・イノベーション基本計画について深掘りします。
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7月21日に閣議決定された「経済財政運営と改革の基本方針2026」(骨太の方針2026)に、「人社系のダウンサイジング」という一語が入っていました。人文・社会科学系の縮小を政府文書が明記したものとして、SNSで批判が広がっています。
私はこのニュースレターで、骨太と成長戦略の原案から決定版までを追い、原案と決定版を逐条で突き合わせる作業もしてきました。
その立場から、まず事実をひとつ、はっきりさせておきたいと思います。
この表現は、7月21日の閣議決定で突然入ったものではありません。6月30日に公表された原案に、まったく同じ形で載っていました。
それどころか、調べを進めると、8か月前から具体的な形で存在していたことがわかりました。昨年11月に文部科学省で始まったタスクフォース。今年1月26日の成長戦略会議人材育成分科会での局長発言。そして4月23日、経済財政諮問会議の下のワーキンググループに提出された文科省資料には、「人社系学部のダウンサイジング」が「私学助成の厳格化・重点化」とセットで書き込まれていました。
本稿では、この経路を一次資料で辿ります。そのうえで、批判の中身ではなく、批判のタイミングと方法について論じたいと思います。閣議決定された文書に怒りをぶつけることには、運動論として明確な弱さがあります。もし本気で戦うのであれば、別の場所に、別の作法で臨む必要があるからです。
参照した一次資料は次のとおりです。
第1回日本成長戦略会議人材育成分科会 議事録(令和8年1月26日)
第5回日本成長戦略会議人材育成分科会 議事録(令和8年4月27日)
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