ゲノム編集ベビー禁止法案を読む──何が禁じられ、何が研究に残るのか

ゲノム編集を施したヒト胚の胎内移植を罰則付きで禁じる法案が、2026年6月に衆議院を通過し、参議院へ送られました。何が禁じられ、何が研究に残るのか。立法の意義と残された論点を、中国・米国・欧州の規制と照らしながら、科学技術政策ウォッチャーの視点で読み解きます。
榎木英介(カセイケン代表) 2026.06.21
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 今回はこの記事を深掘りしました。

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 2018年、中国の研究者がゲノム編集を施した双子を誕生させたと公表し、世界に衝撃が走りました。あのとき多くの人が抱いた疑問は、「日本で同じことが起きたら、法律で罰せられるのか」というものでした。

 答えは、長らく「ノー」に近いものでした。日本には、ヒト胚を用いる研究を直接律する法律がなく、行政の「指針」が事実上の歯止めだったからです。

 その空白を、ようやく法律が埋めようとしています。2026年4月10日に閣議決定・提出された「ヒトゲノム編集胚等の取扱いの規制に関する法律案」は6月に審議入りし、16日に衆議院を通過。いま舞台は参議院に移っています。

 本則23条、罰則付き。施行は公布から1年後を予定しています。法案本文はこちらで読めます。

 審議過程は以下。

 衆院厚生労働委員会での議論の動画は以下から見ることができます(議事録はまだ)。

 本会議での説明、議決の動画は以下。

 本稿では、この法案が何を禁じ、何を研究に残すのか。なぜ刑事罰付きの立法に踏み切ったのか。欧米・中国とどこが違い、審議でどんな論点が浮かんでいるのかを、研究者とジャーナリストの視点から整理します。

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