科学と社会の接点を読む(2025年11月第2週版):COP30、AIリスク、大学改革の現在地
今週号では、COP30で加速する国際交渉の行方、国内で高まるAI倫理・安全性への懸念、
そして国立大学法人改革や研究環境の危機など、科学と社会を揺るがす重要20テーマを選びました。
カセイケンが毎週発行しているメールマガジン「Science Communication News」から、話題の記事をピックアップします。
本ニュースレターの登録は以下から。有料部分では記事をさらに深掘りしています。
1️⃣ COP30開幕──「脱炭素燃料4倍」国際宣言、日本も署名
トヨタ・パナソニックを含む日本企業も巻き込む「再生材利用率開示」義務化議論が加速。 米国不在の気候外交で、中国・BRICSの存在感が一段と強まる展開へ。
COP30の公式ホームページはこちら。
2️⃣ 南極氷床の連鎖融解の可能性、海面上昇が現実味
極地研らの最新解析。気候変動政策の緊急性を裏付ける重大データとしてSNSでも拡散。
3️⃣ 新潟・北海道の鳥インフル、NA亜型確定──国内事例が急増
高病原性H5系の連続確認。農林水産省と自治体が異例の連日対策本部開催。
4️⃣ ワトソン博士死去──科学界に残した功績と「影」
DNA二重らせん構造の共同発見者。功績と差別発言問題の「二つの遺産」について海外報道多数。
ワトソン博士に関しては、榎木が個人noteで追悼文を書いています。
5️⃣ 日本のmRNAワクチン中止論を一刀両断──科学的根拠を解説
SNSで拡散した“誤情報”に対し、日経のインタビューで濱口道成氏が「中止論は誤り」と強く反論。 科学コミュニケーションの脆弱性を示す象徴事例に。
6️⃣ 国立大病院の経営「危機的」──44学長が政府に緊急要望
医療人材不足、地方医療崩壊の懸念。大学医局との構造問題が改めて浮上。
これに先立ち、日本記者クラブで会見が行われています。
7️⃣ AIが深める日本人の孤独──日経の大型特集が話題に
相談をAIに置き換える社会のリスクを分析。「悩むほどAIに依存」が示唆する未来とは。
8️⃣ ChatGPT安全性欠陥巡り遺族がOpenAIを提訴(米国)
AIチャットボットの影響をめぐる法制度・倫理議論が加速。国内でも大きな議論に。
9️⃣ 国会図書館で4千人分の個人情報流出か──ランサムウェア被害
「公共機関のサイバー脆弱性」問題が再燃。学術機関も例外なし。
🔟 ノーベル賞受賞者が語る"若手支援"の重要性──坂口氏・北川氏対談
受賞直後の率直な危機感「日本の基礎研究に時間が足りない」が全国紙でも大きな反響。
💡 【有料版】深掘りすべき10の政策テーマ(専門解説)
以下有料版ではさらに掘り下げた解説をします。