科学と社会の接点を読む〜2026年3月15日版 東日本大震災15年。震災は科学技術政策をどう変えたのか

東日本大震災は、日本の科学技術政策の前提を大きく変えました。従来の「研究開発を進めればよい」という発想から、巨大リスクへの備え、安全規制の独立性、社会との対話、現場で機能する防災技術の実装へと軸足が移ったのです。さらに福島復興は、廃炉、ロボット、エネルギー、農業研究を柱とする地域イノベーション政策とも結び付きました。震災15年の今、この教訓を平時の政策に本当に根付かせられるかが問われています。
榎木英介(カセイケン代表) 2026.03.15
サポートメンバー限定

 本記事は、毎週発行しているメールマガジンで収集したニュースを中心に、科学技術政策関連ニュースを解説します。毎週日曜日に発行予定です。なお、今回は東日本大震災について深掘りします。

 メールマガジンの購読は以下から。

 本ニュースレター購読は以下から。有料登録すると、より深い考察が読めます。

***

 メールマガジン掲載記事のピックアップは以下に掲載しています。

 今週は東日本大震災大震災から15年の日でした。あらためて、被災されたみなさまに心よりお見舞い申し上げると同時に、亡くなられた方々のご冥福を心よりお祈りいたします。

 あのころ書いた記事が残っています。3月13日に書いたものです。

 当時から科学技術政策ウォッチャーを名乗っており、科学ニュースのピックアップをしていますが、この15年の科学技術政策を振り返ってみたいと思います。

 東日本大震災から15年で振り返ると、あの震災が日本の科学技術政策に与えた最大の影響は、政策の軸足を「研究開発を伸ばすこと」そのものから、「巨大リスクにどう備え、どう社会実装し、どう信頼を取り戻すか」へ移したことだと思います。

この記事はサポートメンバー限定です

続きは、2650文字あります。

下記からメールアドレスを入力し、サポートメンバー登録することで読むことができます

登録する

すでに登録された方はこちら

サポートメンバー限定
370兆円の「賭け」——戦略17分野ロードマップが研究現場に突きつける...
サポートメンバー限定
ゲノム編集ベビー禁止法案を読む──何が禁じられ、何が研究に残るのか
サポートメンバー限定
科学の独立、静かに崩れる~米助成金規則改定が映す日本の明日
サポートメンバー限定
「博士に年500万円」の前に、配布資料を開く——人材委員会・基本政策案...
サポートメンバー限定
日本が「ジェネシス・ミッション」初の国際パートナーに〜10億ドルの先に...
サポートメンバー限定
アカデミアを去る理由の半分は「上司」——ある国際調査が示すもの
サポートメンバー限定
「博士に未来はあるか」〜NISTEPの第5次追跡調査が示す、改善と分断...
サポートメンバー限定
科学が政治に征服された国〜ハンガリーの16年と再建への道