科学と社会の接点を読む〜2026年4月26日 大学は「多すぎる」のか——財務省・財政審提言の問題点を深掘りする

財務省・財政制度等審議会は2026年4月23日、18歳人口の激減にもかかわらず大学数が膨張し続けてきた現状を問題視し、高等教育の「規模の適正化」を強く求めました。しかしその論理には重大な欠陥があります。地方の高等教育機会の喪失、学問の多様性の破壊、「数」だけで測れない大学の社会的機能が、すべて視野の外に置かれているのです。
榎木英介(カセイケン代表) 2026.04.26
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18歳人口の半減と増え続けた大学

 2026年4月23日、財務省の諮問機関である財政制度等審議会の財政制度分科会が、衝撃的なデータを示しました。

資料1  人口減少社会の中での総合的な国力の強化(財政各論Ⅰ)

資料1  人口減少社会の中での総合的な国力の強化(財政各論Ⅰ)

資料1  人口減少社会の中での総合的な国力の強化(財政各論Ⅰ)

資料1  人口減少社会の中での総合的な国力の強化(財政各論Ⅰ)

資料1  人口減少社会の中での総合的な国力の強化(財政各論Ⅰ)

資料1  人口減少社会の中での総合的な国力の強化(財政各論Ⅰ)

資料1  人口減少社会の中での総合的な国力の強化(財政各論Ⅰ)

資料1  人口減少社会の中での総合的な国力の強化(財政各論Ⅰ)

 1989年(平成元年)には198万人いた18歳人口が、2024年(令和6年)には109万人へとほぼ半減(▲45%)したにもかかわらず、大学数は499校から813校へと63%も増加しました。仮に18歳人口と連動して大学数が推移していれば、現在の大学数は276校程度のはずであり、実際の813校はその水準を540校以上も上回っています。

 この数字だけを見れば、「大学が多すぎる」という財務省の主張は直感的に正しく聞こえます。学生10万人当たりの高等教育機関数の国際比較でも、日本は31校とアメリカの19校、イギリスの14校、ドイツの10校、フランスの5校と比べて突出して多い状況にあります。

 財政審はこれを根拠に、「高等教育の質の向上と規模の適正化」を強く求めています。来るべき統廃合の圧力は、数字の上では避けようがありません。

 しかし、この提言には深刻な論理的欠陥が内包されています。

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